島貿易のあゆみ
※こちらは創立100年を記念して製作した動画です。
1904年 明治37年 |
島定治郎、大阪市東区(現在中央区)淡路町にて創業。化学者、工学者、教育者であり日本の産業の近代化に大きな貢献をした平賀義美博士の薫陶を受け、外国商館が優位を占めていた国際貿易を日本人自らが行い経済発展に貢献すべし、との志を掲げ、島商店を設立した。 ![]() |
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1905年 明治38年 |
東区(現在中央区)高麗橋へ移転。当時の取扱商品は、薬品や金物(ブリキ板・鉄線など)であったが、取扱商品第一号は澱粉系糊料であったといわれている。その後英国から輸入した上質紙をブランド化した製品販売も行っていた。 ![]() |
1911年 明治44年 |
東京連絡事務所設立。 |
1916年 大正5年 |
日本硝子工業(株)を設立。オーエンス社の自動製壜機を輸入し、ビール瓶の製造開始。当時手吹きの製法が主流であった製壜界の発展に大きく寄与した。業容が拡大し、取扱商品も、澱粉糊料、機械、鋼鉄、毛布、硝子、重油、食品、医療原料など多岐に亘っていた。レミントン社の猟銃、オーバーランド社の自動車なども輸入していた。 ![]() |
1917年 大正6年 |
ニューヨーク事務所開設。 |
1918年 大正7年 |
島自動車(株)設立。当時の全国の自動車保有台数は7000台程度であったが、年間100台程度を輸入していた。事業はその後日進自動車に引き継がれた。 |
1919年 大正8年 |
(株)島商店に改組。後に日本板硝子となる日米板硝子を設立。当時の板ガラスの製法はバッチ式の円筒法が主流であったが、オーエンス社の自動連続製法を技術導入した。当時の東京丸ビルの窓ガラスに採用された。 |
1921年 大正10年 |
島貿易(株)に改組。 |
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1922年 大正11年 |
米国ソネボン社より医薬向けにワセリンを輸入。流動パラフィン、ワックス、石油スルフォネートなど、現在まで続く潤滑留分精製品事業の端緒となった。 |
1928年 昭和3年 |
日本揮発(現、日揮)の設立に参加。重油のバルク輸入なども行っていた。 ![]() |
1933年 昭和8年 |
島定治郎、西霜一郎、代表取締役に就任。 |
1935年 昭和10年 |
島定治郎急逝。島きぬが夫の遺志をついで取締役に就任、精神的な支柱として事業を守る。 吉村茂、取締役に就任。 ![]() |
1938年 昭和13年 |
天津出張所開設。 |
1939年 昭和14年 |
上海、青島、広東に事務所開設。ボンベイに支店設立。 |
1958年:東京タワー完成
1941年 昭和16年 |
太平洋戦争により全ての国際貿易取引が途絶える |
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1945年 昭和20年 |
敗戦によって全ての海外拠点と商権を失う。終戦当時は、全社で20名にも満たない陣容であったが、復興に向けての努力が始まる。 吉村茂、代表取締役に選出。 |
1946年 昭和21年 |
満田勝、代表取締役に選出。 |
1950年 昭和25年 |
戦後認められていなかった民間貿易が再開される。 |
1951年 昭和26年 |
ワセリンの輸入を再開。抗生物質の軟膏基剤やクリーム基剤に使用された。流動パラフィンも輸入を開始し、医薬品や化粧品など様々な用途に使用され始める。 |
1953年 昭和28年 |
シェル化学(株)の代理店としてエポキシ樹脂の販売開始。各種硬化剤にも取扱いを拡げる。配合樹脂「アクメックス」「アクメライト」を日本合成化工(株)にて製造開始。その後の合成樹脂関連材料の開発の基点となった。 ![]() |
1955年 昭和30年 |
米国P.S.I社(現Sonneborn社)の総代理店としてワックスを輸入。防湿包装の接着剤、ペーパーコンデンサーの含浸絶縁材などに使用された。当時はチューインガム基剤にも使用された。 ![]() |
1956年 昭和31年 |
名古屋営業所を開設。 井口宗敏、取締役会長に選出。 |
1957年 昭和32年 |
アマリーモーターオイル輸入開始。現在もプロ用、愛好家用としてブランドを保っている。 |
1959年 昭和34年 |
ソネボン社の天然石油スルフォネートを輸入。繊維油剤、潤滑油の清浄分散剤、金属加工油の防錆・乳化剤等として販売開始。現在も主要な油剤商品に使用されている。 ![]() |
1973年、1979年:石油ショック
1963年 昭和38年 |
米国現地法人Shima American Corp.をシカゴに設立。終戦で失った海外拠点を復活させ、貿易商社として新たな一歩を踏み出す。ベアリング・チェーン・Vベルトなど日本からの駆動系の商材が中心であった。因みに、Shima Americanは、イリノイ州における日系現地法人第一号であった。 |
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1964年 昭和39年 |
島興産(株)設立。所有不動産の運用を管理。 |
1966年 昭和41年 |
大阪本社を現在の淀屋橋に移転。 |
1971年 昭和46年 |
吉村眞太郎、代表取締役社長に就任。武田薬品工業(株)(当時)の代理店として、ウレタン系接着剤の拡販開始。 |
1974年 昭和49年 |
取引先の大型倒産に巻き込まれ大きな負債を負うが、信用力と社員一丸となった努力で乗り越える。経営の厳しさを学んだことが後のバブル景気への対応に生きることになる。 |
1976年 昭和51年 |
WITCO社製の防錆剤SACIの共同開発を実施。欧米向輸出車に重防触塗料として採用された。 |
1977年 昭和52年 |
武田薬品工業(当時)のウレタン系接着剤(食品包装用フィルムラミネート)の販売開始。業界トップシェアとなる。塗布装置・樹脂フィルムなどとともに、食品包装市場への主力商品となった。 |
1979年 昭和54年 |
台湾台北市に拠点を設置。 |
1980年 昭和55年 |
カネボウ(当時)のPVA製品を中心に、自動車、セミコン分野へ進出。現在では医療器具、アルミディスク研磨などの分野で高吸水性素材として使用されている。 |
1985年 昭和60年 |
「銀座島ビル」竣工。 |
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1990年 平成2年 |
塗料メーカー、加工メーカーとセラミックスコーティング剤を共同開発。住宅外壁材、道路照明反射板、遠赤外線製品など各分野で製品化を進め、現在の常温硬化型のコーティング剤に繋がっている。 フタバ産業の自動車部品・設備の輸出を開始。海外拠点の設置、輸出入、オフショア V to V 納入などでも協力体制を敷き、現在に至っている。 小谷和男、代表取締役社長に就任。 |
1991年 平成3年 |
大阪「島ビル」竣工。自社ビルの改築を完了。 |
1992年 平成4年 |
バブル景気終焉。投機には手を出さないという経営方針が、バブル崩壊の嵐から会社を守り、業績は安定して推移した。堅実な経営がその後の発展の基盤を創る。 シンガポール支店開設。東南アジア市場開発の端緒となる。後発ではあったが、サプライヤー/パートナーに恵まれ、油剤製品を中心に、研磨材料、合成樹脂などを東南アジア全域の日系企業に拡販する。 リチウム電池用セパレーター共同開発開始。現在の電池材料事業の端緒となった。 |
1994年 平成6年 |
島公志、代表取締役社長に就任。 |
1996年 平成8年 |
上海連絡事務所開設。 |
1998年 平成10年 |
上海連絡事務所を華島貿易(上海)有限公司として現地法人化。中国でも油剤製品を中心に市場開発をスタート。現在では化粧品原料、産業用部品も取り扱う。 |
2000年 平成12年 |
シンガポール支店をShima Trading Singapore Pte. Ltd. として現地法人化。 |
2001年 平成13年 |
日本国内全事務所にて、ISO14001認証取得。 米国サンノゼに、営業所を設立。 |
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2002年 平成14年 |
タイにPacific Sunrise Holding Co., Ltd.を設立(49%出資)。加工油剤の物流拠点も設置し、樹脂関連品などにも業容を拡げている。 マレーシアにShima Asia Pacific (M) Sdn. Bhd. を設立。本格的な販売拠点として、マレーシア以南とインドなどの市場での開発拠点となっている。 |
2004年 平成16年 |
英国PCS社測定装置の輸入総代理店となる。潤滑油の極薄膜厚測定など画期的なトライボロジー測定装置。現在では他用途にも使用が拡がりつつある。 |
2007年 平成19年 |
米国Aquea Scientific社のUV吸収マイクロカプセルの輸入総代理店となる。 |
2008年 平成20年 |
計測器ショールーム開設。トライボロジー測定装置や紫外線水殺菌装置のデモンストレーションやサンプル試験を行なっている。 |
2009年 平成21年 |
フランスCIT社の輸入代理店となる。揮発性シリコンD5代替品とアンチエージング剤Fiflowでは総代理店となる。 |
2010年 平成22年 |
ソウル連絡事務所開設。電池材料の取扱が拡がり、カーボンナノチューブをはじめとする導電材料、正負極材、充放電装置などの市場開発の重要拠点となっている。 米国Vantage社の輸入代理店となる。植物由来原料などでパーソナルケア市場での総代理店となる。 米国FRX Polymers社の代理店となり、ポリマー型リン系反応性難燃剤の販売を開始。日本、中国、台湾、韓国、インドでエポキシ系樹脂用での総代理店となる。熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂に優れた難燃性を付与し、用途開発を進めている。 |
2011年 平成23年 |
中国SZ SUSN社のカーボンナノチューブ製品の総代理店となる。日本・韓国両国で販売を開始する。 |
2013年 平成25年 |
神戸製造・分析センター開設。局方流動パラフィンの試験分析、物流センターとして始動。設備・人員を拡充し、現在は、ワセリンなど輸入品の試験・分析も行なっている。 |
2014年 平成26年 |
インドネシアにPT.Shima Trading Indonesiaを設立。自動車部品、加工油剤などの販売を開始。 |
2015年 平成27年 |
コスメティックス・ラボ開設。様々な試験とフォーミューレーションの試作・提案を行っている。 滝慎一郎、代表取締役社長に就任。 |
2018年 平成30年 |
中国広州に連絡事務所を開設。華島貿易(上海)有限公司の華南拠点として、南部地域へのサービスの充実を図っている。 機能材料ラボを開設。水系無機塗料などの防食皮膜処理剤の試験研究を開始。様々な機能材料の開発を目指している。 |
2019年 令和元年 |
高橋一樹、代表取締役社長に就任。 |