Shima's Stories 5

ユーザーの声に応えながら、
資源の持続的活用にもつなげる。

Point

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高齢化や消毒習慣の普及による肌トラブルの増加からワセリンのユーザーが拡大し、使用感への改善要望が聞かれるように
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医薬品として必要となる機能・品質を保ちながら、よりべたつきを抑え、伸びがよくなるよう材料配分を調整
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ユーザーの声に応えつつ、資源の有効活用も実現

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Key Person

医薬・化粧品事業本部 医薬品営業部

山本 亮太

2014年に新卒で入社。「少数精鋭の組織、自分が最前線に立って事業を動かせる会社に」との想いで島貿易を選んだ。以来、医薬品営業部でワセリンの研究開発に携わる。「規模が大きくないからこそ、お客様とのコミュニケーションが密になり、ビジネスの全体を見渡せる。島貿易に入社したのは正解でした」と語る彼は現在、収益の新たな柱となる商材の確立に最前線で取り組む。

ユーザーが急速に増加するワセリン。「使用感」が一つのポイントに

ワセリンは当社の主力商品で、長年、軟膏などの塗り薬のベースに使用されてきました。近年は高齢化の加速やアレルギー患者の増加、また感染予防のための手指消毒で肌荒れに悩む方が増えたことも手伝い、これまで以上にニーズが拡大しています。
 幅広いユーザーの増加に伴って増えてきたのが、「べたつきが気になる」という声です。そこで数年前から医薬品メーカーと協力し、使用感を改善した商品を拡充しています。実はこれは、環境負荷の低減にもつながる研究。医薬品原料でもあるワセリンは長期にわたって品質を安定させる必要があるため、主原料に石油由来素材が多く、天然素材などへの代替も困難です。べたつきを抑え、伸びをよくして1回あたりの使用量を減らせれば、石油資源を節約できます。

「医薬品」という厳しい制約のなかで、ワセリンの秘められた可能性を追求

ワセリンの素材を簡単には変えられない以上、改良にあたっては素材どうしの配分を調整するのが現実的でした。しかし、この配分もそう大きくは変えられません。微妙な調整を加えては、それを使用した試作品をお客様に作っていただき、テストユーザーに渡して、使用感の変化を探る……の繰り返しでした。このレベルの調整では機器による効果測定も難しく、ユーザーからの聞き取り調査が頼り。関係者の間でうまくニュアンスが伝わらず苦労することもありましたが、試行錯誤を経て、今ではさまざまな使用感のワセリンを市場に流通させることができています。今後はさらに商品を拡充し、塗り薬の基材以外の用途開拓にも取り組んでいきます。

Key Point

「メーカーに新製品を“逆提案”できる商社」をめざして。

ワセリンの改良にあたってつねづね壁になっていたのが、社内で研究が完結しないことでした。ワセリンが原料である以上、最終製品である医薬品の改善につながるか否かが評価の大きなポイントです。しかし、社内でできるのはワセリンの改良まで。薬剤と混ぜ合わせて最終製品のサンプルをつくり、評価するには、お客様でもあるメーカーの協力が不可欠でした。
 そこで当社は、医薬品ラボを新設しようとしています。手始めにワセリンの性状や使用感などの基礎的な情報を全てデータ化し、より説得力ある提案に役立てるつもりです。将来的には、メーカーの開発提案を受けてふさわしい商品を販売するのではなく、自らメーカーへ“逆提案”していきたい。この研究が、当社の新しい企業像を描く先駆けとなれば、これ以上のことはありません。

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