Shima's Stories 8

高精度な計測技術で
最適の材料設計を実現する

Point

Find
電気自動車(EV)の開発ニーズの拡大で、
潤滑油や添加剤、部品のさらなる機能向上が必要に
Design
摺動時の摩擦特性を数値化できる試験機を輸入販売するとともに、
エンジニアとしての技術サポートを一貫して行う
Create
実機により近い摺動条件で、最適な潤滑油や添加剤パッケージを開発することで、
自動車の環境性能が向上。
長年ヒトの感覚に頼っていた化粧品開発、人工関節など、他分野への提案も視野に

関連するSDGs

Key Person

事業開発推進本部 計測器・装置チーム

兒島 正宜

専門分野は金属錯体化学。大学で得た理系知識を活かしたいと一度は器材を扱う商社に就職したが、「消耗品より機械を扱いたい」という想いを強くし、2015年に島貿易に入社した。トライボロジー試験機の担当となってからは、現場に即したエンジニア的な知識・ノウハウだけでなく、基礎となる学術知識を持つことの重要性を実感したという。「トライボロジーは実際の現象に基づいた、あらゆる学問の複合領域だ」と日々勉強を欠かさず、仕事の傍ら学会などにも足を運ぶ。

EV化のキーアイテム
「潤滑油」の最適化に向けて

摺動(滑って動く)する物体同士の間に薄い膜を生じさせ、摩耗を防ぐ潤滑油。自動車用エンジン部品の高寿命化による燃費向上に大きな役割を果たすアイテムですが、粘性が高すぎれば抵抗となり、逆に低すぎれば油膜を保持できずに部品が破損する恐れがあるため、潤滑油や添加剤の絶妙な調整が不可欠です。
 従来、これらの潤滑油は自動車用エンジンなどの内燃機関向けに開発されていましたが、EVの開発ニーズが高まるにつれて、内燃機関以外の用途にも高性能な潤滑油が求められるようになり、高速・高負荷条件での試験がこれまで以上に重要となってきました。

潤滑試験機を用いた評価が
業界のスタンダードに

当社は2004年に英国PCS Instrumentsの輸入総代理店となり、各種のトライボロジー試験機の販売を始めました。摩擦特性の評価に関するさまざまな条件を再現することができ、特にEHD油膜厚さ試験機は、摺動部に介在する油膜の厚さをナノメートル※単位で測定することが可能です。これらの試験機は、自動車業界向けの潤滑油や添加剤の開発に採用される一方で、部品コーティング材料の評価用途などでもニーズが高まってきています。また、新たな用途の開拓に向けて、現在、化粧品向けなどでも提案を進めています。
※ナノメートル:長さの単位。1ナノメートルは1ミリの100万分の1

Key Point

商品と技術への理解がお客様の信頼につながり、新たな提案を生み出す。日々の勉強は欠かさない。

潤滑油業界でトライボロジー試験機が定着したのは、さまざまな潤滑油領域における摩擦特性を評価したいというニーズがあったからです。これは自動車関連に限った話ではなく、例えば化粧品業界でも、ベース材料の摩擦特性をヒトの感覚で評価する官能試験が一般的ですから、その評価結果を数値化したいというニーズがあるのではないかと考えています。正確なデータを共有できれば、製品のパフォーマンス向上や材料ロスの低減につながりますよね。
 こうした見込みのもと営業を進めていますが、学術的な知識の重要さを痛感することが少なくありません。装置というのは売ったあとのサポートが何より大切な商品で、お客様の信頼を得てこそ、「こんな装置はないの?」というご相談もいただけます。そのためにもメーカーの動向を追うだけでなく、学会などを通じて関連技術の情報も収集し、勉強する日々です。

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